浸透しつつあるデジタル化の影響
コロナ禍で進むIT化
最近DXという言葉をよく耳にします。
デジタル トランスフォーメーション(Digital transformation)、「進化したデジタル技術を浸透させることにより、人々の生活をより良いものへ変革すること」の意味です。
コロナ禍でIT化が進んでいく中で、リモートワークやテレワークなどが浸透しています。
オンライン上での会議や打ち合わせ、また採用時の面接なども一般的になりました。
移動時間や交通費が削減出来るので、環境が整っていれば積極的に取り組んだ方が良いと思います。
一方、オンライン上の手続きにおいて、コロナ関係の申請等増える中で各種申請の書類が追い付かなかったり、不具合が生じたりと、行政サービスに関しては国や地方で問題が出てきているのも事実です。
行政のデジタル化
もともとコロナ前から、行政でのデジタル分野の課題として挙げられていました。その課題を解決すべくデジタル改革関連法案が2021年5月に可決されました。
デジタル改革関連法案は以下の6つの法律の総称です。
- デジタル庁設置法
- デジタル社会形成基本法
- デジタル社会形成整備法
- 公金受取口座登録法
- 預貯金口座管理法
- 自治体システム標準化法
マイナンバーカードの活用を支援して、業務や管理の効率化や一元化などを行って利便性を向上させます。
今後は申請関連のペーパーレスや押印の不要を進めていきます。
また住民票や戸籍謄本などもクラウド上で情報確認が出来るようになれば、書類関連は不要になります。
ゆくゆくはマイナンバーカードで預貯金管理までできるとのことです。
相続や災害時などには、手続きの負担を軽減できるかもしれません。しかし便利になる一方で、個人情報保護の観点から不安視されて未だにマイナンバーカードを発行されていない方もいます。
そのあたりも含めて内容を確認していく必要がありそうです。
不動産業界のデジタル化
そんな中、不動産取引もオンラインで手続きできるようになっています。
重要事項説明をオンライン上で行うIT重説やオンライン契約などです。
直接会わないだけで感染対策にもなる上、時間・交通費などのコスト削減にもなります。
令和3年3月30日から本格的な運用が開始されました。
手順としては、次の通りです
①事前に宅地建物取引士が記名押印した重要事項説明書原本を買主に送付
②ZOOMなどを利用して双方向でコミュニケーション可能な環境を整える
③画面越しに重要事項説明書に記名押印した宅地建物取引士が取引証を提示の上、説明
④説明後に事前に郵送していた重要事項説明書に買主に署名捺印いただき返送
遠方の方との契約も可能になり、弊社では去年海外の方ともオンライン契約でお取引させていただきました。
今後は増えてくると思われるオンライン契約。
トラブルにならないようしっかりとした知識が必要になりそうです。